幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜


連れて帰って来たら良かった?

ふたりに何かあったら?


「どうしたんだよ急に止まったりして」


慌ててブレーキをかけた俺は、自転車にまたがったままうつむいているユリにそう聞いた。



「……涼と岡崎さんに何かあったらどうしよう」

「えっ?」

「みのりと約束してたの。試合が終わったらすぐに連れて帰ってくるって…」



みのり?


その名前を聞いた瞬間、すぐにその言葉の意味が分かった気がした。



「何だ、そういうことかよ」

「えっ?」

「みのりのことだよ」

「えっ…どういうこと?」

「だから…みのりは涼のことが好きだってことだろ?」

「えっ、違っ…だからその…」



俺が聞くと、ユリは慌てた顔で気まずそうに言葉を探している。


どうやら勘は当たっているようだ。

< 171 / 349 >

この作品をシェア

pagetop