幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜


だけど、早すぎる流れには逆らうことができなかったみたいだ。


「…岡崎と、付き合うことにした」


涼の声が、耳元で悲しく響く。


涼と岡崎が付き合ってしまった。


たった今みのりの気持ちを知ったばかりなのに…ふたりはもう付き合ってしまっていた。


「…そっか」

「まぁ…そういうことだから。一応報告」

「おー。」

「じゃあまた明日な!」

「うん。また明日…」


じゃあな、と電話を切った俺は、ふたりの視線を感じながらもなかなか顔を上げれなかった。


何て言えばいいんだろう。

どう言えば、少しでも傷付かずに済むんだろう。


それが分からなくて…ただただ黙り込むしかなかった。



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