幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜



「幼なじみとしてだけじゃなく…大事に思ってるって…どういう意味?」


目を開けたみのりが俺を見つめる。

その瞳はキラキラしていて…一筋の涙がスーッと流れていた。


「分かんないのかよ…」


一気に恥ずかしくなり、ボソッとつぶやくように答えた俺。

そんな俺にみのりは小さく、うんと頷いた。



…マジかよ。



「だから…あれだよ…」

「あれ?」

「だから……」


頭をかきながら、俺は言った。


「お前のことが…好きみたいなんだ」と。

< 329 / 349 >

この作品をシェア

pagetop