*華月譚*雪ノ章 若宮と白狐の恋物語
何度目かも分からなくなってきた夜の帳(とばり)がまた降りた。
泡雪の横たわっている藁の塊とは離れたところにつくった寝床に、沙霧は入った。
夜は、いくら晴れていても、やはり冷え込みがきつくなる。
今日はひときわ気温が低く、沙霧は藁をいくら被っても、持ってきた蓑を被っても、寒くて寝られなかった。
「…………今日は、寒いな」
「……………」
「住めば都というが、やはり冬の雪山の寒さに慣れるのは、時間がかかりそうだ」
震える声で呟いたが、泡雪はちらりと視線を送ってきただけだった。
(…………あぁ、そうか。
泡雪は寒さに強いのだな)
黙って藁に埋もれている泡雪を見ながら、沙霧はそう得心した。
(………それにしても、今日は寒い。
背中がぞくぞくして、少しも眠気が来ないーーー)
沙霧の身体はどんどんと冷えていき、手や足の指先が動かせないほどに冷たくなっていた。
身を縮こめてがたがたと震えている沙霧を、琥珀色の眼差しが、じっと見つめていた。
泡雪の横たわっている藁の塊とは離れたところにつくった寝床に、沙霧は入った。
夜は、いくら晴れていても、やはり冷え込みがきつくなる。
今日はひときわ気温が低く、沙霧は藁をいくら被っても、持ってきた蓑を被っても、寒くて寝られなかった。
「…………今日は、寒いな」
「……………」
「住めば都というが、やはり冬の雪山の寒さに慣れるのは、時間がかかりそうだ」
震える声で呟いたが、泡雪はちらりと視線を送ってきただけだった。
(…………あぁ、そうか。
泡雪は寒さに強いのだな)
黙って藁に埋もれている泡雪を見ながら、沙霧はそう得心した。
(………それにしても、今日は寒い。
背中がぞくぞくして、少しも眠気が来ないーーー)
沙霧の身体はどんどんと冷えていき、手や足の指先が動かせないほどに冷たくなっていた。
身を縮こめてがたがたと震えている沙霧を、琥珀色の眼差しが、じっと見つめていた。