もしも君と恋ができたら


しょうくんはポテトチップをくわえたまま目を見開いて、戸惑ったようにわたしをまじまじと見た。


「な、何?」


「いや……まさか本当にしてくれるとは」


「えっ」


かあっと頬が熱くなる。


冗談、だったの!?


「だって、しょうくんが言ったんじゃん!」


顔が赤くなっているのを見られるのが嫌で俯きがちに答えると、しょうくんはふっと柔らかく笑った。

今日見た中で、一番優しい笑顔にどきっとする。


「うん、言ったな」


「……青だよ」


口を尖らせて言うと、しょうくんははいはい、とアクセルを踏んだ。



ちょっとだけ、前みたいな雰囲気に戻れたような気がして嬉しくなった。


少し開けた窓から、暖かな陽射しと心地よい風が入り込んでくる。


恥ずかしくてしょうくんのほうを見れなくて、窓の外に顔を向けた。



しょうくんがやっと音楽をかける。


流れてきたのはわたしの知らない歌だ。



しょうくん、こういうのを聞くんだ……



帰ったら調べてみようかな。


爽やかな風がわたしの髪を靡かせる。


自然と口元が緩むのを感じながら、流れる音楽に耳を傾けた。



< 13 / 20 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop