【永遠の愛を繋ぐ2人の手】(*ラブコスメ参加作品)

…離れ離れにならない?

菊田の突然の言葉に

私は理解出来なかった。

「…まだわからないのか?
俺も関西に住むんだよ。」

彼は微笑みながら私を見つめた。

「…菊田が…関西に住む?仕事は?」

ますます訳がわからない私に

「…わかった、はっきり言うよ。」

彼は一度目を伏せた後

再び私を見つめると

「…会社に転属願を提出して
受理された。
まだ部署は決まってないけど
4月から俺は関西支社に異動する。
だから、俺と愛梨は
絶対に離れ離れにはならない。
…遥晃が言ってだろ?
『俺達は離れても、ずっと友人だし
仲間だからな』って。」

そう言って彼は

持ち上げた私の右手に

軽くキスを落とした。


…あっ。

キスを落とされた指先から

今まで感じた事のない

甘い熱を感じて

胸がキュンとした気持ちになる。


…あっ、でも。

私はすぐに現実に目覚めてしまった。

「…ちょっと待ってよ、菊田!
関西支社に異動って…どうして!?
確か…来年中には
企画部の主任に昇進なんでしょ?
遥晃から聞いてたよ!!
なのに…出世放棄なんて勿体無いよ!
…後悔するじゃない!!」

すると

「…勿体無いなんて思わない!!
俺は……愛梨を失う方が
出世よりも後悔するんだよ!!」

語気を強めた菊田が

私の右手をギュッと握った。









< 22 / 26 >

この作品をシェア

pagetop