クローバーの起こしたキセキ





「そっか・・・・・、そうだよね!」




自分が選んだ道を信じていれば、いいんだ。
ただただがむしゃらに、前を向いて、進む。
それがたった30秒しか生きられない、私たちがするべきこと。




「お母さん、私これから二ヶ月学校帰りにあの病院寄ってく。
海原君と約束したんだ、海原君の手足になるって。
・・・・・もしお母さんがだめって言っても私めちゃくちゃ説得して、お母さんに許可もらうんだから」




「この最強の遅刻魔女がだめと言うとでも?そんな小さいことでだめって言うならそんなあだ名で呼ばれないわよ。
誰かを必要としている辰也君は、麻美、あなたを選んだの。
あなたが必要だって呼びかけてる。
その助けを求めるサインを見逃しちゃだめ。
・・・・・助けてあげるんでしょ?」




そんなの決まってる。




「もちろん!」




そう自信満々に言った私を見て、お母さんはなぜか悲しそうな微笑みを見せた。
・・・・・お母さん、どうしたんだろう?




「お母さん、私なんか眠いからちょっと部屋に戻って軽い昼寝してくる」




お母さんのその笑みをみたら、私まで切なくなってきた。
そしてそれは私が見てはいけないような気がして、適当な言い訳をして部屋に戻って行った。






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