クローバーの起こしたキセキ
「「できたー!!」」
私たちはなんと、ハンバーグとホールケーキを作った。
二つとも見た目はいい出来具合。
味はわかんないけど。
おそるおそる指に少しだけつけて、二つの料理の味見をしてみる。
・・・・・!!!美味しい!!!
お母さんも私の表情で味がわかったのか、にっこりして指につけて食べた。
「上出来ね、麻美料理の腕を上げたわね!今度はクレープとドーナツでも作ってみる?」
「うんっ、作りたい!!」
クレープとドーナツを作るのは次にお母さんが仕事から帰って来た時になった。
仕事行って欲しくないけど、早く帰って来てくれるといいなぁ。
30分ほどかけてハンバーグとホールケーキを二人で食べた。
・・・・・絶対太るなぁ、ダイエットしないと。
そんなことを思いつつ、時計を見るともう六時になっている。
時が経つのは早いなぁ、一番最後に時計見た時はまだ三時だったのに。
楽しい午後になったけど、私は罪悪感を感じた。
海原君は病院に一人で居るんじゃないかと思って。
明日は、海原君と一緒にクラスのみんなに挨拶しに行くんだ。
あんなこと言っちゃったけど、みんな本当はうざがったりなんかしてたら・・・・・。
・・・・・するわけない、そんな人たちだったら悲しそうな表情をするはずがない。
そうだよね?碧海。