クローバーの起こしたキセキ





今、私と海原君は教室のドアの前にたっています。
うわぁ、私が緊張して来ちゃったよ・・・・・。
意を決して海原君と視線をかわし、ドアを開ける。
この時間、普段ならもう一時間目の授業が始まっている。
予想通り、授業を受けていたみんなは驚いてこっちを向いた。




「「「海原(君)、なんでここに居るの!?」」」




みんなが異口同音に叫んだ。
先生まで驚いている。




「・・・・・悪かった、あんなことして。
俺がやったことは本当にかっこ悪いことだったと思う。
ただ自分を守るために、みんなを傷つけてた。
本当にごめん」




海原君はこう言いながら頭を下げた。
みんなはざわざわしたまま何も言わない。
そんな中最初に行動したのは、先生だった。




「海原、顔をあげろ。
そして、みんなを見て見るんだ。
みんながどんな表情をしているかを」




海原君の方ばかり見ていた私は、先生の言葉にバッと前を向いた。
海原君もみんなの表情を見る。




みんなはさっきは戸惑っていたけど、今のみんなは・・・・・。




「笑ってる・・・・・?」
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