クローバーの起こしたキセキ
みんな戸惑ってはいるもの、海原君のことを見てはにかむように笑っていた。
「えっと、私のこと分かる?・・・・・って分かるわけないか。
私の名前はね、」
「久那香月(くな かづき)、だろ?」
海原君に話しかけた女の子は、女子の学級委員であり、碧海ほどではないにしろ結構可愛い香月ちゃん。
でもどうしてわかったの?
その疑問はすぐにわかった。
「クラスメイト全員の名前、覚えたからな。
転校して来たその日に先生から名簿借りたし」
借りたってことは多分そのままじゃなくて、盗んだってことなんだろうなぁ・・・・・。
だって先生、だからか!みたいな顔して納得してるし。
「じゃあこの子は?」
そう言いながら香月ちゃんが指差した子は、碧海。
・・・・・碧海は知ってるよ、前大谷って言ってたし。
今にして思えば、大谷って言ってた時点で気づけたはずなんだけどな。
どんどん指を指していく香月ちゃんに対し、全て確実にフルネームで答えていく海原君。
そしていよいよ最後の人物。
「最後っ、先生のフルネームは!?」
・・・・・私、知らないや。
みんなも困惑している様子。
先生はガビーンと言う効果音が聞こえて来そうな顔をして、海原君を見た。
ずっと黙っていて、分からないのかなと思ったら、ふっと笑って言った。
「・・・・・杉本恵(すぎもと けい)、だろ?」