クローバーの起こしたキセキ

再会した心友達






「麻美ありがと、付き合ってくれて。
おかげで冬夜を疑わなくてもすんだよ」




碧海に真面目な顔でそんなことを言われ、急に恥ずかしくなった。
話題をそらすために碧海の話をする。




「いいっていいって。
碧海こそ部長さんにいきなり飛びかかって行くからびっくりしたよ。
私が碧海の立場だったら絶対に相手を殴れないから、浮気が発覚したら私が行こうと思ってたのに」




そう、まさか本当に飛びかかって行くとは思わなかった。
だってここに来るまでに半泣きだった人がドヒュンってすごいスピードで隣を駆けてくんだもん。
そりゃ驚くよね。




「いや、私も行く気はなかったんだけど女の子の声聞いたら悲しみより怒りが勝っちゃってつい?まぁ大事にならなかったからセーフ」




こわ、碧海は絶対に切れさせたく無い人物No.1だな。
そういえば私童君に聞きたいことがあるんだった。




「碧海、私童君に聞きたいことがあったんだった。
でももう授業始まっちゃうよね。
・・・・・天才碧海様授業中に会話する方法をぜひ教えてくださいませ、っていうか考えてくださいませ」




「麻美、会話じゃなくて筆談でいいじゃん。
ノートの端っこちょっとちぎってさ、交換し合えばいいじゃない。
それともう名前で呼び合う仲なの、童君なんて」




方法を教えてもらえたはいいけど普通になんかばれちゃったし。
まぁ碧海なら部長さんがいるし嫉妬しないよね。




「今日の朝学校何処か分かんないから一緒に行こって言われただけだよ。
それに童君は光月君なんて他人行儀な呼び方は嫌なんだってさ」






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