クローバーの起こしたキセキ





「童君、今日放課後ひま?一緒について来てもらいたい所があるんだけど・・・・・」




授業が終わり先生が出て行って皆が喋り出し、誰にも聞こえないように小声で言う。
勘付かれると女子たちが病院までついて来ちゃうかもしれないから。




「うん、何にも予定無いよ。
・・・・・女の子達にカラオケやら合コンやらに誘われてる以外。
行く気無いから麻美についてく」




大事な話だと悟ったのか、童君も小声で返してくれた。
急いで紙に海原君が居る病院名を書いて渡す。




「その病院のフロントに居てね、六時まででよろしく」




「りょーかい」




無事に約束が出来てはーっと息を吐く。
早く学校終わらないかな、一刻も速くあって欲しいのに・・・・・。





海原君、あの時後悔してたよね?心友を裏切ちゃったって。
神様に感謝しないと。
だってもう二度と会えないと思ってた人が手の届く所に居るんだから。
ねぇ童君、君は海原君に会ったらどんな反応をするの?驚く?嫌悪感?それとも・・・・・、喜んでくれる?




☆*:.。. .。.:*☆☆*:.。. .。.:*☆☆*:.。. .。.:*☆




「あ、麻美〜!」




「しーっ、病院で大声出さないで」








< 129 / 199 >

この作品をシェア

pagetop