クローバーの起こしたキセキ





「そうだ、碧海に聞きたいことがあるんだ。
童君、悪いけど先に行っててくれない・・・・・ってあれ?」




振り返って童君に謝罪をしようとしたけど、後ろには誰もいなかった。
碧海は変な目で私を見てる。
・・・・・あ、こんなところにメモが。
急いで読むと、童君がさっき残していったメモということが分かった。




『俺も辰也んとこ一緒に一緒に行ってもいい?返事は授業中にこのメモの裏にね。
麻美の友達ちゃんが後ろから来てるし』




・・・・・童君は気づいてたんだ、もう少し感覚をあげないと。
どうでもいい決意をしながら気を取り直して碧海に聞く。




「碧海!夏菜ちゃんとはどうなってるの?」




真剣に聞いたのに、碧海はなぜか私の顔を数秒見てからぷっと笑った。
何も笑うことはないのになぜ笑う碧海殿。
真面目に聞いたのに笑われてついカチンときてしまった、思考だけでそれを表現する。




「夏菜っちちゃんのこと?もうとっくに解決したよー。
いつかは忘れたけど、麻美がいつも通り授業終わった途端に帰ってから夏菜っちちゃんが来た。
んでどっちが冬兄にふさわしいか決めましょうって言ってきて私はそれを承知したの」




「夏菜っちちゃん!?呼び方が・・・・・」




気になる所があり突っ込むと碧海は黙っって聞いてと怖い顔で言ったので黙って聞く。






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