クローバーの起こしたキセキ
「た、つや・・・・・・。
私は、辰也のことが、好きっ」
恥ずかしいという思いもなくなり、そのまま私は好き、という。
だけど言い間違いに気がついて訂正。
「ううん、足りない。
好きじゃ足りない・・・・・・。
辰也、私も愛してる・・・・・・。
天国で・・・・・・、見守っててね・・・・・・?」
そういう私に海原君も弾けるような笑顔で返す。
「俺も、愛してる。
見守ってる、だから、あんまり早く来るんじゃねぇぞ?」
最高の、笑顔。
私はつい、カメラを構えるポーズになる。
そこでカメラが無いことに気がつくが、りぼんがはい、と言って渡してくれた。
「どうしてここに私のカメラが・・・・・・。
ま、細かいことは後でいいや」
どうせ夢なんだから。
そして私はカメラを構える。
「辰也、いくよー!はいチーズ!」
カシャ
驚いたような顔をしたけど、ピースをして笑顔でレンズを向く。
確認をしなくても、それが極上のものだというのはわかった。
駆け寄って、ぼふんと辰也に体当たりをして一緒に倒れる。
だけど、これは夢。
私はそれを忘れていた。