クローバーの起こしたキセキ
「「さっきはすいませんでした!!」」
思いっきり頭を下げる。
そしてさっきからずっと準備していた言葉を言った。
これで碧海がなんにもされないことを、全力で祈ろう。
「先生、私はどんな処分でも受け入れます。
でも、碧海は全然関係ないんです。
先生もご覧になりましたよね?私が碧海の手をとって無理矢理引っ張って行っているところ」
「先生、私の方こそどうなってもかまいません。
元はと言えば私が原因なんです、私が勝手に一人で先走っちゃってて、麻美の気持ちなんて全然考えてなかったんです。
だから、麻美にはなんにもしないでください、お願いします」
私がいい終わったのと同時に碧海も切り出した。
まさかそんなふうに思っててくれてたなんて思わなかった。
しかも、私が悪いのに私をかばってさえしてくれている。
ふーっとため息をつく音が前方から聞こえてきた。
それから口を開いた先生。
「あなたたち仲がいいのね、羨ましいわ。
私もかつてあなたたちのように仲がいい心友がいたんだけどね・・・・・。
今回だけ見逃してあげるわ、ただし!!もう2度とこんなことはやらないようにね。
・・・・・心友を、大事にしなさい。
心友は一生にたった一人だけできる、心が通じ合ってる大切な、友達なんだからね」
そう言ってふわりと笑った先生。