Wonderful DaysⅡ


勝手に魁さんの夢を妄想しながら、ニヤけてしまう私。

火照った頬を押さえていれば


「中に入るかい?」


先生の声に、顔を上げた。


「え!? 眠っているのにいいんですか?」


てっきり入室を断られると思っていたから、思わず声が大きくなってしまう。


「暴れたり、騒いだりしなければ構わないよ」


暴れたり、騒いだりって……

ウィンクをして言う先生が、とてもお茶目に見える。


「あ、ありがとうございます!」


「私はLordウィンザーに報告をしてから、何処かの部屋で待機する事になっているから、何かあったら呼んでおくれ」


そう言い残して、階段に向かって歩き出した先生。

ぺこりとお辞儀をして、先生の後姿が見えなくなるまで見送ってから、ドキドキする胸を押さえて、音を立てないようにそっと部屋の中へと足を踏み入れた。


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