ラブスペル
私の言葉に、陽希はスッと目を細めた。
その綺麗な顔に睨まれると、私の体は金縛りに遭った様に身動ぎ出来なくなる。
「やっと会えると思ったのに会えなかったのもムカつくし、俺の女の手を握ってる奴もムカつくし、あんなガキに手を握られたままにさせている美知佳さんもムカつく。こんなことにイラッとしてる自分にもムカつく」
陽希は私に覆いかぶさり、噛みつく様なキスをした。
その荒々しいキスの所為で、声にならない声らしきものが私の喉の奥から漏れると、陽希の舌が侵入して来た。
私は体の芯を震わせながら、その舌を受け入れる。
2人の吐息が混ざり合い、陽希の体を抱き締めようとした時、その手が強く繋がれたままであることに気付く。
まるで鎖に繋がれたかのように、私の手は動かない。
長身とはいえ、細身の部類に入る陽希の力と思えないほど強かった。
「ん……ハル…手」
「ダメ、お仕置きって言ったじゃない。繋いで良い手がどの手なのか覚えるまで離さない」
陽希は形の良い唇の端を持ち上げて妖艶な笑みを浮かべると、美知佳さんには教育的指導、なんて恐ろしげな言葉を呟いて、私の首筋に顔を埋めた。
「……んん…ぅん」
今日の私の可愛いワンコは、ご機嫌斜め。
ああ、これって『飼い犬に手を噛まれる』って奴かしら。
でも、陽希は分っているのだろうか。
私にとっては今繋がれているこの手以外、何の意味も成さないのに。
こうやって貴方が落とすお仕置きのキスも私には甘美なだけで。
鎖のように絡み合ったこの手の痛みさえ、愛しさしか感じないってことを。
今宵、愛しい貴方の鎖に繋がれて、甘い甘い夜は更ける。
-- End --
その綺麗な顔に睨まれると、私の体は金縛りに遭った様に身動ぎ出来なくなる。
「やっと会えると思ったのに会えなかったのもムカつくし、俺の女の手を握ってる奴もムカつくし、あんなガキに手を握られたままにさせている美知佳さんもムカつく。こんなことにイラッとしてる自分にもムカつく」
陽希は私に覆いかぶさり、噛みつく様なキスをした。
その荒々しいキスの所為で、声にならない声らしきものが私の喉の奥から漏れると、陽希の舌が侵入して来た。
私は体の芯を震わせながら、その舌を受け入れる。
2人の吐息が混ざり合い、陽希の体を抱き締めようとした時、その手が強く繋がれたままであることに気付く。
まるで鎖に繋がれたかのように、私の手は動かない。
長身とはいえ、細身の部類に入る陽希の力と思えないほど強かった。
「ん……ハル…手」
「ダメ、お仕置きって言ったじゃない。繋いで良い手がどの手なのか覚えるまで離さない」
陽希は形の良い唇の端を持ち上げて妖艶な笑みを浮かべると、美知佳さんには教育的指導、なんて恐ろしげな言葉を呟いて、私の首筋に顔を埋めた。
「……んん…ぅん」
今日の私の可愛いワンコは、ご機嫌斜め。
ああ、これって『飼い犬に手を噛まれる』って奴かしら。
でも、陽希は分っているのだろうか。
私にとっては今繋がれているこの手以外、何の意味も成さないのに。
こうやって貴方が落とすお仕置きのキスも私には甘美なだけで。
鎖のように絡み合ったこの手の痛みさえ、愛しさしか感じないってことを。
今宵、愛しい貴方の鎖に繋がれて、甘い甘い夜は更ける。
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