あたしが恋した総長


着替えるところを出て、目にはいったのは



龍毅たちからある一定の距離を保ちながら、群がっている女たち


ほとんどがパンダ女



美「うわーー、めっちゃ囲まれてるじゃん、お兄ちゃんたち」



美奈も呆れぎみ



龍毅が女嫌いで良かった




群がっている女たちを見向きもしない



ジーッと龍毅の方を見ていると



不意に目があった




すると座っていたイスから立ち上がって




こちらに向かって歩いてくる




距離が結構あるし、女に囲まれてるのに



よく目があったなーと、龍毅を見つめていると



廉も龍毅について、こっちにくるようだ




美「うわ!どうしよ、廉くんがこっち来る!」




とか言い出した美奈




優「あぁ、好きなんだっけ」





美「なんで知ってるの!!」




真っ赤な顔で聞いてくる美奈





優「今の反応見たらモロ丸わかりだし、ずーっと廉ばっかり見てるんだもん」




美「そんな分かりやすいかなー、どうしよう」




優「好きなら伝えるべきだよ。二人っきりにしてあげるから、伝えてみなよ」




美「…………うん!頑張るね!」




優「おし!それでいい」




とか話していると





「ねー、君たちさ、俺らと遊ばない?」




「うお!めっちゃ可愛いじゃん、二人とも!」


とチャラチャラした男二人が話しかけてきた


美「……優梨」



怯えながらあたしの腕を掴む美奈



優「"男いるんで"、無理です。どっか行ってくれますか?」



これは警告



龍毅たちはこっちに向かって来てるから



会ったら間違いなく、こいつらは殴られる



だから、"男いるんで"のところを強調して言ってあげたのに




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