涙で育った赤い花

――コンコン
「は〜い！」

部屋の中から彩美の声が聞こえたのと同時にドアが勢いよく開いた。


「こんちわー！遊びに来たよん♪」


「おぉー！波琉！いらっしゃい☆…て、あれ？由嬉ちゃんは一緒じゃないの？」


「なんか係の仕事あるからまだ来てないの。それでなんか寂しくなっちゃって…。」


「まじで！？あたしも今同じ理由で遊び行こうと思ってたんだ♪」


「そっかぁ！じゃあちょうどよかったね。」


「うん！あたしとしてはわざわざ行く手間がはぶけてラッキーだね。ハハハ。」


「クソー。もうちょっと待ってれば良かったな〜…あっ！ボクの大好きなお菓子〜！いただき☆」

「あんまり食べ過ぎるとおいしい夜ご飯食べれなくなるぞ〜。」


「あっ、そっか。じゃあやめとこ〜。」