涙で育った赤い花
思わず叫んでしまった。

「えっ!?ちょっと待って!なんでそんな話になってんの!?つか違うからね?」


「恥ずかしがっちゃってもう!!波琉ちゃんたら!」


「いや、違うから。誤解しないで…って、待ってよ!」


私の話をちゃんと聞かないまま拓人くんは自分の席の方へ行ってしまった。


……こんな変なこと言うのはあいつしかいない。

「雄一!!」


私が叫ぶと、雄一が小走りに私のところへやって来た。


「はい!なんでございましょう?」
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