涙で育った赤い花
食事の時間が終わり、部屋へ戻ろうとしているとき―――


「がんばれよっ!!」


……雄一の声。


「うるさい!」


「今言っちゃえよ!そこにいるし。……盗んだバイクで走りだっす〜♪」

「意味分かんないし…」

「ほら行けよ〜!!」

――ドンッ!


雄一があたしの背中を押して隆斗の所へ行くように言った。


「キャッ!!ちょっと!何すんの!?」


「…あっ!波琉ちゃん、あのこと教えてよ〜。」
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