Sweet*Princess
7sweet*恋のつぼみ

1*優しさ




ねぇ、壱斗



“咲華さん”って、誰─…?



どうして、あんな顔してたの─……?





















シャッ……て気持ちいい音がして朝日が顔を眩しく照らす。


急に明るくなった部屋に、誰かの元気な声が響いた。




「姫乃!いつまでねてんだよぅ!おきろ!」


「ん…壱斗…」


「壱斗お兄ちゃんじゃないって…」


「咲華、って誰……」


「…………」




・・・・・・



ん?




「あああ明斗くん?!」



目の前には明斗くんの顔のドアップ


握ってるのは明斗くんの細い腕



ま、まさか……


壱斗だと思ったのに……




しかも!


私、なんて言った?




「咲華、って誰……?」



復唱する明斗くんの前であんぐり



やっぱり、言ってたのね……?



せっかく、明斗くんに認めてもらえたっていうのに


早速問題発生……?



「………姫乃」


「ははははい?!」



やっぱり認めない、とか言われちゃう……?



ヤダ………!!



って、思ったのに




「かいものにつきあえ」



って明斗くんの言葉に、思わずポカンとしてしまった。



*
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