Sweet*Princess



「殴ることないのになぁ〜……」


ぶぅっと膨れる雅斗さん。


そう、あの後。


壱斗はほんとに殺しそうな勢いで雅斗さんに殴りかかったのだった。



ちなみに、今は車の中。


四兄弟と私、斎藤さんと清水さんでキャンプに行くらしい。


ずっと思ってたけど……麻生家って変わってるよね?


朝の食卓で、お父様が「兄弟の絆を深めるのだ!」と叫んでいた。



「それにしてもさ、姫ちゃんって意外と胸あるんだね」


「あう!!」
「雅兄!!」


ややややっぱり、見られてたのね……!!



「やっぱり殺しとけばよかった」


隣でボソッと呟いた壱斗。


私も、やっぱり殺しといてもらえばよかったって少しだけ思ってしまった。




















「着きました」


斎藤さんの声に、明斗くんと雅斗さんが先を争うように車を降りた。


「ひゃっほい!」


二人が叫んでいる声が、遠くに聞こえた。


「空気綺麗だなぁ」


隣に並んだ壱斗が言った。


「そうだね」



「行こう。あのガキ二人は置いといて」


最後に車から降りてきた史斗さんが言った。


「そうですね」



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