私は男を見る目がないらしい。
そんな妙な違和感を覚えながらも、朔太郎のことを私は見つめてしまう。
起きたばかりだからか、昨日とは打って変わって、朔太郎はふにゃっとした雰囲気で。
何か……昔みたいだと思った。
あの頃の朔太郎は、普段は私と張り合うようにおしゃべりをしていたけど、たまに見せるふわっと私の全てを包み込んでくれるような雰囲気があったんだ。
私はそれがすごく好きだった。
昔のことを思い浮かべながら朔太郎のことを見つめていると、朔太郎が柔らかく嬉しそうな笑顔を浮かべてぽつりと呟いた。
「……あー、良かった……はぁ」
「……?」
良かったって、何が?
私が首を傾げると同時に、「よいしょ」と言ってむくりと朔太郎は起き上がり、すでに起き上がってベッドの上に座っていた私の目線と同じ高さになった。
でも私とは目を合わせずにそっぽを向いたまま、ふぁぁ、と大きなあくびをする。
あんなにぐっすり寝てたのにまだ眠いんだ、とくすりと笑ってしまった時。
朔太郎の視線が真っ直ぐと私を捕らえ、私ははっとして顔を引き締めた。