恋物語。




「……“これで私を縛って?”とか言ったら萌えるんだろうなぁーって。」



「///…っ!!!!」


慎一くんのとんでもない発言を聞いて目が飛び出るほど驚いたし顔だって一気に熱くなった。



「知沙さん、超ー赤いですよ?大丈夫ですか?」



「も、もう…!!誰のせいだと思ってるんですか…っっ」


ケラケラと笑う彼に私は顔に熱を持ったまま言い返す。



「だーって。そこまで赤くなるなんて思ってないですもん。知沙さん…純情すぎです。」



「……」


笑ってたかと思うと優しく微笑む。やっぱり、この人…聡さんより大変…。



「あ。もう一個いるんですよねー…?あと何だろう…?」


そう言って、また考え出す。




ネクタイかぁ…。慎一くんの今の発言は遠くの方に置いといて…普通にそれ、いいかも…。




「…癒しグッズとかじゃダメですか?」



「癒しグッズ…?」


私はまた首を傾げた。



「はい。井上さんぐらいになると残業も多いみたいだし…疲れて帰ってバタンキューかな?って。」



「あぁー…そっか…そうかもしれない…」




それに前、言ってた…。“毎年、年末付近は忙しいから毎日残業してる”って。それじゃなくても…
プロジェクトリーダーにまで抜擢されるぐらいなんだから…普段からも、それなり忙しい…よね…?




「……ありがとう。参考にしてみる。」



「いえいえ。こんなんでよければ、いつでもアドバイスしますよ?」


慎一くんはそう言うとフワッと優しい顔で笑った――。





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