きみの、手



『ビビ:臆病?』

『トモ:うん、臆病。ビビさんは自分の気持ちを伝える勇気はあるけど、相手の気持ちを聞く勇気はないんだね』

「……」



そう言われて、気付く。

確かに、そうかもしれない。『好き』そう伝える勇気はあるのに、彼の気持ちを聞く勇気がない。

彼があの人を今どう思っていて、私をどう思ってくれたか、そう聞くことは出来なかった。



…でも彼は否定しなかったということは、そういうこと。それをわざわざ聞いて傷付くのは、怖いよ。



『ビビ:聞くまでもないよ。彼にとっての私は、何でもない』

『トモ:そんなことない。ビビさんが毎日お弁当に込めた気持は、きっと彼に伝わってる。彼のことを思って、考えて、そのビビさんの気持ちの大きさは絶対伝わってる』

「トモさん…」



絶対、伝わってるかな。彼へのこの大きな気持ち、あなたに笑っていてほしいという願い。

そうだったらいいな。例え私が泣いても、その心にこの気持ちがほんの少しでも残るのなら。



『ビビ:…ありがとう、』




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