好きじゃない、はず。―ラブレター・マジック―

あかりさんが連れてきてくれたのは、あかりさんの知り合いがやっているというオシャレな喫茶店だった。


「ここの店長がね、アイス奢ってくれるっていうから。
せっかくならつぐみちゃんもどうかなーって。
大丈夫だった?」

「はい!
暇してたので嬉しいです」


あたしがそう言えば、あかりさんはよかったーと言いながら笑う。

その笑顔で瀬戸を思い出してしまい、少し胸がキュッとなる。


「会いたかったんだよねー、つぐみちゃんに。
結局、あの後に会う機会なかったじゃない?
だからさ」


あかりさんは相変わらずよく喋る。

きっとあかりさんといると飽きないんだろう。


「あ、そうだ。
あたし、つぐみちゃんに聞きたいことあったんだ」

「聞きたいこと?」


あたしが聞き返すと、あかりさんはニヤニヤと何やら怪しげな笑みを浮かべながら口を開いた。


「つぐみちゃんと涼って付き合ってるの?」


ブッ!と思わず何かを吹き出しそうになった。


「っえ……は!?」

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