紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~
「ではまた明日の朝、ここで綾香様を待っていますね」
「あ、うん。…ごめんね」
「いえ」
私に少しばかり残念そうな顔を残しながらも、それでもついものにこやかな顔を浮かべ、次郎丸は私に手を振ってくれた。
私も手を振り返し蓮のもとに戻ると、共に学園に続く道を歩き出す。
私達が少し歩いた所で、次郎丸達も歩き始めたのを後ろから感じた。
「ねぇ、蓮」
「何だ?」
蓮の瞳が、横にいる私を見つめる。
「明日…、本当に行くの?」
「………行く」
「何で?」
その言葉で押し黙ってしまった蓮は、私から視線を逸らした。
え?
言えない事なの?
ジッと横から蓮の横顔を見つめるが、一向に私を見ようとはしてくれない。
はぁー…。
思わず溜息をついてしまった私を気にしたのか、蓮がチラリと私を見てきた。