紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~


「良牙、ちょっといい?」


「あぁ?」



隆之さんと話した次の日の朝、登校してきた良牙を椅子に座る前に声をかけた。




やっぱり今日は、学校に来たんだ…。


とは思ったけど、それよりもまず言わなくちゃいけない事があるから声をかけたんだけど---





良牙は話しかけた私を視界には入れず回れ右をし、今来た道を戻ろうと足を動かした。


…が、そうはさせまいと良牙の腕を掴む。




そんなにルキアとキスした事がばれたのが、恥ずかしいのか?


ならあえてそれを口にしてみようか…と意地の悪い事を思ってしまったが良牙にこれ以上、避けられたくはないから止めておいた。




「良牙」


「………何だよ?」



名を呼ぶとイヤイヤ振り返り、私と視線を合わせてきた。


でも、すぐに顔を逸らされる。



その顔は少し、赤かった気がする---




おい!


あんたは乙女か!!!



もう、メンドクサイ!



そう思った私は理由も言わず、良牙の腕を掴んだまま教室を出た。


呆気に取られているのか良牙は、私にされるがままついて来る。




そして良牙と辿り着いた場所は、今は特に使用されていないホコリくさい空き教室だった。





< 302 / 317 >

この作品をシェア

pagetop