紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~


まぁ良牙は私と一緒にいたい…、


と言う乙女な感覚の持ち主ではないから、そんな理由で着いて来たわけではない。



昨夜の隆之さんの話しを聞いて私の事が心配になった為、ついて来てくれたとの事。




心配してくれるのはありがたいけど普通の人間よりは、自惚れてはいないけれど私は強い。


それに蓮だっているから、大丈夫だって言ったんだけど…。




お姉ちゃん思いの心配性な良牙君はそれでも無理やりついて来た。


プイッと恥ずかしげに私と目を合わせようともせずついて来るなんて、とっても可愛いと思わない?




くぅ~!

そんな良牙が、愛しくて堪らない!



…と双子の片割れを思いながら胸をドキドキさせている内に、いつの間にか学園にある駐車場に着いていた。




他には目もくれず、自分のバイクに向かって突き進む蓮と良牙。


辿り着いた自分のバイクに跨った二人は、それぞれエンジンをかける。



二つのバイクから鳴るのは、相変わらずの煩い騒音…と言うよりかは爆音。


あまりの煩さに、両手で自分の耳を塞いでしまった。



私は耳が良いだけに、どうにもこの音には今だ慣れる事は出来ない。


ううっ…と眉を潜め耐えていると、ヒョイッと目の前に何かを差し出された。




黒いヘルメットだ。


メットを持っている本人に視線を向ければ、心配そうに私を見つめる蓮と視線が合わさる。


< 314 / 317 >

この作品をシェア

pagetop