紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~
「大丈夫か?」
「あ…。………うん、平気」
まだ耳の鼓膜が痛みを訴えるくらいには痛いけれど、それでも多少は大丈夫だと頷いた。
蓮からメットを受け取り、頭にそれを被る。
重いメットに少々違和感に眉を潜めながら、蓮の後ろに跨った。
細身に見えて実はガッシリと筋肉のついている蓮の腰に、腕をまきつける。
平然とした素振りを見せながらも内心、蓮大きな背中に胸を高鳴らせながら少しだけ顔をすりすりとこすり付けてみた。
「………綾香」
バレた?
ガバッと顔を上げるとメットをつけた蓮が後ろを振り向き、私を見ていた。
「ッ!………な、何?!」
「くすぐったい…」
「ゴメン…」
こっそりやってたつもりだったんだけど…。
恥ずかしい…。
少し染め上げた私の顔見てクッと口角を上げて笑った蓮は、ポンポンと私のメットを軽く叩く。
そして『行くぞ』…と言う蓮の声と共に、バイクがに一気に走り出した。
続いて走り出す良牙のバイク音が、背後から聞えてくる。