STORMILY
いつもの先生らしからぬ毒舌っぷりもさることながら、その瞳が一瞬、とても鋭く光ったから。


「……なんて考えが根底にありつつ、『だから頼れるのは自分だけだ』って、この上なくトンがっていたというか斜に構えていたというか、やんちゃな奴らとは別の意味で無駄にギラギラしてたから、俺」


すぐに穏やかさを取り戻しはしたけれど。


「周りから見たらさぞかし可愛げがなくて鬱陶しくて、扱いづらい奴だったと思うよ」


「……どこで、気持ちが切り替わったんですか?」


今のこの、爽やかフレッシュ度100%の先生が出来上がった経緯は?


「救世主に、出会えたからさ」


そこで先生はどこか遠くを見るように、視線を前方に移した。


「頑なな俺の思考と心を少しづつ解きほぐして、苦労がやりがいに変わる、人生の楽しみ方を教えてくれた先生と、高校時代に出会う事ができたから」


思わず、という感じでふっと微笑みつつ、先生は続ける。


「だから俺も教師になろうと思ったんだよ」


横からのアングルだけれど、今まで見て来た先生の笑顔の中で一番自然で安らかなものに見えた。
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