STORMILY
「少なくたって良いじゃない別に。その中で一番良いとこに入れば。学校推薦なら当然立場は正社員だし、そこそこのお給料はもらえるわよ」


「そんな目先の事だけ考えて妥協して就職したら、きっとすぐに後悔すると思う」


自分自身を奮い立たせながら説得を続ける。


「高卒と大卒では、まず初任給からして違うよ?そして職場によっては、その後の待遇もきっと大きく変わって来ると思う。だからやっぱり私は大学を卒業して、好条件、厚待遇の会社に就職したい。長い目で見れば、お母さんにとっても断然その方が良いと思うんだ」


「……結局、あと4年遊びたいってだけじゃない」


お母さんは顔を歪めながら、憎々しげに呟いた。


あまりの言い草に一瞬絶句してしまったけれど、胸の奥から急激に込み上げて来るものがあり、私はそれを素直に吐き出した。


「何で分かってくれないの!?」


おそらく私の人生初の激昂。


「これだけ説明してるのにっ」


「分かる訳ないでしょっ。家庭の事情で進学を諦める子なんて世の中にはザラにいるのに、あんたは自分のワガママを押し通す事しか考えてないんだから」
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