STORMILY
嗚咽に邪魔されながらも、私は先生に訴え続けた。
「お願いだからもう、私を楽にさせて下さい」
「……分かった」
先生はそう呟くと、私が苦労して乗り越えた手すりを難なく飛び越え、目の前に降り立った。
一瞬の出来事で、抗う暇もなかった。
右腕を強く引かれ、気付いた時には私は先生と向かい合って立っていた。
「だったら、俺と一緒に飛ぼう」
「………え?」
「俺と一緒に、あっちの世界に行こう」
言いながら、先生は腕を掴んでいた手を移動させ、今度は私の右手のひらを強く握りしめる。
「な、何を言ってるんですか?」
思わぬ展開にパニックに陥りながらも、私は必死に言葉を繰り出した。
「先生は別に、死ぬ必要なんか、ないじゃないですかっ」
「あるよ」
「ないでしょ!ふざけないで下さい!」
「ふざけてなんかいない」
手を振りほどこうともがく私を制しながら、先生は囁いた。
「庄井が居ない世界なら、留まっていても意味がない…」
その力とは相反する、あまりにも穏やかで静かな声音で。
「愛する人においてけぼりにされる人生なんて、俺だってもう、いい加減うんざりなんだよ」
「お願いだからもう、私を楽にさせて下さい」
「……分かった」
先生はそう呟くと、私が苦労して乗り越えた手すりを難なく飛び越え、目の前に降り立った。
一瞬の出来事で、抗う暇もなかった。
右腕を強く引かれ、気付いた時には私は先生と向かい合って立っていた。
「だったら、俺と一緒に飛ぼう」
「………え?」
「俺と一緒に、あっちの世界に行こう」
言いながら、先生は腕を掴んでいた手を移動させ、今度は私の右手のひらを強く握りしめる。
「な、何を言ってるんですか?」
思わぬ展開にパニックに陥りながらも、私は必死に言葉を繰り出した。
「先生は別に、死ぬ必要なんか、ないじゃないですかっ」
「あるよ」
「ないでしょ!ふざけないで下さい!」
「ふざけてなんかいない」
手を振りほどこうともがく私を制しながら、先生は囁いた。
「庄井が居ない世界なら、留まっていても意味がない…」
その力とは相反する、あまりにも穏やかで静かな声音で。
「愛する人においてけぼりにされる人生なんて、俺だってもう、いい加減うんざりなんだよ」