ヤクザの家族になっちゃった!?

「じゃあさ!和泉教えてよ!」

唐突にそう言ってきた大河。

「竜に教われば…?」

って聞いてみたら

「俺も数学だけは苦手で…」

と言葉を濁らせた。

そういや、数学だけは嫌いだって昔から言ってたっけ。

「教えるのかぁ…」

私、できるかなぁ?

なんて不安にはなるものの、

私がやらなくちゃ、留年するからね?

と意味のわからない脅しをされ、

結局私が教えるはめになった。

しかも場所は…

「図書館」

「ダメ。混んでる」

「学校」

「テスト期間中は残るの禁止」

「誰かの家」

「「…和泉のね!」」

と調子のいいことを言い出した危機的状況のカップルさん。

…もう、この二人の暴走は止められないと悟り、

おっちゃんに連絡して、家を使っていいか聞くと

二つ返事でOKがでた。

しかも、お菓子も用意しておくね☆

って。

あ、いいんだ。

と思いつつ、ありがとう!

といって、先に進んでいく二人を竜と一緒に追いかけた。

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