ヤクザの家族になっちゃった!?



さっきまでいた場所に龍之介さんが戻ってきた。

キョロキョロしてたので、

この場所が視角になってることにやっと気づいた。

「りゅ…「なぁ、いずだよな?」

龍之介さんに声をかけようとしたら

横から声をかけられた。

「…え?」

誰かわからない人に声をかけられた。

「あれ、俺のこと覚えてない?」

そう言われ、考える。

黒髪のピアスもなにもしてなくて

すごい人懐こい感じの人。

「わからないかも…」

そう返す。

だって実際、見たことないし。

「あー、マジかぁ…。
俺、里中にいたんだよ?」

そう言われ驚く。

里中は、私の出身中学校。

「え、同学年?」

「そうそう。まぁ、県1の人数がいる中学校だから、知らないのも当然か…、」

そう、悲しそうに言われる。

「でも、なんで私のこと知ってるの?」

「そりゃあ、騒いでたからだよ。
多分、ほとんどの人が知ってるよ?君のこと。学力一位だし。」

そう言われ、あぁ。と納得した。

にしても、一応記憶力はあると思うんだけどなぁ

と、自分にがっかりしながら

連絡先を交換させられ、

男は去っていった。

登録されたアドレスを見る。

keita…けいた、くん?

やっぱり知らないなぁ

と思いながらまだキョロキョロしてる龍之介さんに声をかけた。

龍之介さんは、

「よかった」

と言いながら、私のもとへ来てくれた。




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