ヤクザの家族になっちゃった!?

事件



海にいってからしばらくたった。

今日は登校日。

夏休み中に一日だけ学校に行く日。

学校にわざわざ行く理由は…よくわからないや。

宿題とか提出して仮じゃない本当の成績表をもらうためなのかな?

まぁ、そんなことはどうでもよくて

一番大事なのはね、

今、私が彼を避けてるってことね。

理由?そんなの、るりたちカップルが余計なことを言ったから。

「いい感じじゃないー?」

とか

「そろそろ付き合っちゃう感じー?」

とか

あげくのはてに龍之介さんに

「この子、さみしがり屋だからよろしくお願いしますね、だ・ん・な・さ・ん♡」


だとか。


こいつらの暴走のせいで色々と思い出してしまった私。

手をつないだりとか、だ、抱き合ったり…だとか、ね。

龍之介さんの前で泣いちゃったし。

もうほんとに、恥ずかしいって言うか、

気まずいって言うか、

うん、ほんとに顔を見れないのよ…。

後ろ姿見かけるだけでからだが勝手に反応しちゃうし。

胸って言うか、もう、からだ全体がきゅんとしちゃう感じ。

多分そのうちくたばるわ。。。

なんて。

まぁ、そんなことで避けてます。

はい。顔なんて見たら多分色々おかしくなる。


でも、そんな私は今、危機です。


なにがって、龍之介さんに

メモの切れ端を渡されたから。

いや、正確には龍之介さんじゃなくて柳っちに。


そのメモにはしっかりはっきり

『学校終わったら教室で待ってろ』

と。

何度見直してもそう。

それを不意にるりにみられ、騒がれたけど。


もう、そんなことどうでもいいくらい色々と考えた。

避けてること気づかれたかな?

避けるなんて何様のつもりだよってなってるよね、

そしたらきっと嫌われちゃうんじゃ…


頭のなかがそれで支配され、

時間が過ぎるのなんて気にしてられなかった。

< 181 / 257 >

この作品をシェア

pagetop