ヤクザの家族になっちゃった!?
「はぁ…」
また出てきたため息。
本当はこういうめでたい日にため息なんて失礼きわまりないんだが、
今日はそんなこと言ってられないほど
精神的に弱ってるんだ。
落ち込んでる俺の横に人影が。
「ため息なんて珍しいなぁ?」
そう、声をかけてきた男。
「…何の用だ。柳。」
俺はできるだけ普通に、
そう、返した。
「いずみちゃんのことだろ?
なにかあったのか?」
柳はいつもみたいにヘラヘラするのではなくて
真剣な顔でそう聞いてきた。
あぁ。
なんでこいつにはわかってしまうんだろう。
俺は隠すことをやめ、
今あったことを事細かに話した。