深海魚Lover
「いえっ、いつものリーゼント
 じゃないのでそこは大丈夫です」

「そうか」

「はい」

「スガちゃんも……」

「はい?」


私は真面目な顔で貴方の話を聞いてる。


「今日買ったアレ、かんざし
 浴衣に合うんじゃないか?
 つけてみれば」

「そうですね、後で……」

「きっとかわいいと思うぜ」

「あっ、はい!」


かわいいと言った後、貴方は少し照れた風に視線を逸らした。


「メイちゃん

 メイちゃん、こっち」

「はーい、今行くね」


半乾きの髪を後ろでひとつにまとめてお団子を作ってる私のうなじ、後ろ姿を京次さんが見てるだなんてこと知らずに私は潤司君と手を繋ぎ、貴方の前を歩く。
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