深海魚Lover
「美味しい

 ジュン君
 お子様料理、おいしい?

 大きなハンバーグだね
 おいしそう」

「うん、とってもおいしいよ」


並んで食する私達達の姿を黙ったまま見つめているのは、京次さん。

そして、貴方の視線が私だけを捉える。

じーっと見つめる……

貴方に見つめられていると思うと、私の箸はゆっくり、そして進まなくなる。

箸を置いた私は次に湯呑を持ちお茶を一口飲む、そして置いた。

私は次に何をしよう。


貴方に見つめられて火照る頬……


やり場のない手は前髪に触れそのまま髪を耳にかけ、浴衣の左衿に触れる。

表にこそ出さないが私は今、アップアップと息のできない魚のようにてんばってる。

顔を上げて貴方を真っ直ぐ見れない、どうしよう。

そんなに見つめられると困るんですけど……
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