深海魚Lover
貴方のきれいな肌に刻まれた痕。

それは、右胸下から脇腹にかけてくっきりと残る深い傷痕。

その傷痕は、包丁で一突きされた感じではない。

刀傷のよう……

それは細い蛇のように貴方の体にまとわりつく。


「傷、あと?」

「ああ、古傷だ」

「他にもあるの?」

「他にはないさ
 
 何、ヤクザだったくせに
 刺青のひとつもなくて笑うか?」

「笑いませんよ、笑うわけない」


『タトゥーだけは何があっても
 絶対に許さないからね

 温泉だって行けないし
 プールだってムリ
 私は温泉もプールもどっちも
 行きたいの、わかるでしょう?

 モトさん
 二人にすすめちゃ駄目だよ

 ケイ兄、イズモわかってる?』
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