深海魚Lover
「何で!?

 ツル、おまえ、俺が言った
 二人の邪魔するなって意味
 分かってんのか?」

「それもそうなんですけど
 二人がそう言われるもんで」

「何考えてんだ、アイツらは」

家路に着くと家の中は玄関の電気がポツリとひとつ点いているだけで、後は暗くとても静かで襖が開けられた部屋には並んで布団が敷かれていた。

そこに寝ろと言わんばかりに……無言の圧力が感じられる。

「この状況
 恋人同士っすか、俺達?」

「つまらねえこと言ってないで
 もう寝るぞ」

ここに居ろ……

例え喧嘩したとしても、ここはおまえの居場所。

例え悲しい思い出がたくさんあったとしても、ここは……


声に出してわざわざ言わなくても京次の優しさは出雲には伝わっていた。

冷たい布団の上、出雲は瞼を閉じそして眠りについた。

幼い頃の夢を見ていた途中で起こされた出雲。

そして今----
< 192 / 410 >

この作品をシェア

pagetop