深海魚Lover
「心配することねえよ
 
 俺に連絡をよこさないってことは
 大したことじゃないからだ

 ほらっ、気づかれる前に
 早く出してくれ」

家路へと向かう道のりで出雲はまた黙り込み、一人何かを考えている。


ふと車の窓から見えた分かれ道----

そう、あちら側へと向かえば、いつか戻りたい場所に辿り着く。


見えた光、流れる穏やかな時間

そして、広がる青い空。


開いたはずの瞼、なのにそこに広がるは真っ暗な闇。

退化したその目には何も映らない

何も……


ここは、どこだ?

どこへ向かう----



翌朝は、生憎の雨模様

止みそうで止まない雨

庭に干す事のできない洗濯物と睨めっこ中の私に聞こえたその声は、保育園に潤司君を送り届けて帰って来た京次さんの声。

「ただいま

 雨、本降りになってきたぞ」

「え~

 洗濯物どうしよう」
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