深海魚Lover
ガチャンッ!

受話器を置き返却された小銭を慌てて取ると地面に落ちて転がる10円玉。

それを拾うことなく血相を変えて出雲は急ぎ京次に連絡を取る。

京次が横田の出所を知り奴に会い、もしその手を汚せば潤司が芽衣子が悲しい思いをする。

どうしてもそれだけは止めなくてはいけない。


「出ろッ、早く出ろよ」


呼び出し音は鳴るが、一向に京次と繋がらない電話。


「遅かったか?」


この俺が横田を始末してさえいれば----

あきらめて電話を切ろうとしたその時、出雲に聞こえる声がある。


「誰だ?」

「キョン、無事か?」

「出雲かぁ?
 それを言うならおまえの方だろう
 無事なのか?」

「ああ、俺は無事だ

 そんなことより何してる
 お前には関係のないことだろう
 首突っ込んでんじゃねえぞ」


右田から粗方話を聞いた京次は、とりあえず以前緒澤組が存在した場所へと車を走らせていた。

車を道路脇に路駐させた京次。


「よく言うぜ、誰のせいだと思ってる」
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