緒方くんとあたし。





あれから、急遽思い立ってクリスマス用にクッキーを焼こうと、材料を買いに行った。

明日、先生のお宅にどれくらいくるのかわからないけど、お世話になってるお礼を込めて作ってみようと思った。



家に帰ってから、おかあさんがあたしの大荷物を見てびっくりしていたけど、訳を知って喜んでくれた。

「頑張って作んなさいよ~」

と傍でお夕飯を作り出した。

クリスマスにちなんでジンジャーマン・クッキー。

毎年よく作っていた。

「、、、、、思い出しちゃうわね」

おかあさんがぽろりと口にした。

「あ、、、、、。ごめん、おかあさん。ほかのクッキーにすればよかったね」

「そんなこと、気にしないのっ!一番出来のいい奴、おとうさんに上げてきて」






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