新米教師"L"
しかし、それはまったくの取り越し苦労で、
エルは竜の想像の何倍も前を歩いていた。

竜は立ち上がった。

「じゃ、俺、戻るわ。必要ないみたいだし?」

「は!? 私に何か用があったんじゃねぇのかよ」

「いや、無かった」

「だから、何だそれっ!?」

竜はドアの前に立ち、思い出したように言った。

「見直したぜ、エル」
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