明日晴れたら、
「美和ー、悪いんだけど晩ごはんの材料買ってきてくれない?」
夕方、今日の分の課題が終わりひと休みしようとした時、部屋のドアをノックして入ってきたお母さんがそう言った。
「うん、良いよ」
「ありがとう、助かるわ〜」
コートにマフラー、手袋、ブーツと、しっかり防寒して近所のスーパーに向かった。
「にんじんと…だいこん、っと。それから…」
「あ、美和じゃん!」
カゴの中にだいこんを入れたところで急にうしろから名前を呼ばれ、びっくりしすぎて危うくカゴを落とすところだった。
「…え、え…高嶋くん…!?」
「久しぶり」
振り返るとそこには、球技大会の実行委員で一緒だった高嶋くんの姿。
球技大会が終わって以来これといった接点はなく、話すのは本当に久しぶり。