明日晴れたら、




ある日の朝の昇降口。



「…あ、美和ちゃん」


「…! 汐浬ちゃん…」




2人が付き合いはじめてからちゃんと話せずにいた。


美和ちゃんは申しわけなさそうに視線を落とす。







「…あの、私のことは気にしないでね!」



「……え…」

「もう吹っ切れてるから! それに、2人お似合いだし! これからも仲良くね! …私、美和ちゃんのこと大好きだから!」

「っ!」





…やっと、言えた。

心から言えた、応援の言葉と、美和ちゃんへの気持ち。


心の中が清々しい。





「…汐浬、ちゃん…っ、ありがとう…! 私も、汐浬ちゃん、大好きだよ…っ!」


涙目になりながらそう言う美和ちゃん。




「…これからもずっと、友達だからね!」


私は美和ちゃんを抱き締めた。



…美和ちゃんは、すぐに抱き締め返してくれた。







心の中が、ぽかぽかとあたたかくなっていった。








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