starting over
「半々、かな。」

担任の船橋先生から、進路についてはあらかた聞いていた。

前期日程前にチャレンジで受けた東京都内の私立大学に受かっていたこと。合格については、公立大に受かってから船橋先生に報告したこと。

兄が都内だから、私立でも学費とかは大丈夫といわれたこと。ただ、千葉自身が地元での進路選択を重視し、レベルは上だが私立大には進学をせず、公立大に進学を決めたこと。

「自分の選択したことに、まだ迷いがある、ってことか?」
「いや、迷ってはないし、入学手続き期限も過ぎたし、腹は決まってる。ただ…よかったのか、という迷い、というか、もやっとしたものがある、かな。」

具体的な言葉にしてはいないが…

「うーん…進路については、よりよい環境かどうかは、自分次第だから、都内にせよ地元にせよ、変わりはないと思うけどな。」

家族とは、かなり長い時間話し合ったようだし、相談の肝はこの点ではないだろう。

「人の考え方もいろいろだから、いろいろ言われるだろうな。」
「はい。」
「一番は、春日のことだろ?」

千葉は少し間をあけて、うなづいた。

「連絡とかは…」
「してない。千佳も、自分の進路とか、別に連絡したりもしてない。」

俺はため息をひとつついた。

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