壊れるくらい抱きしめて
あざ笑うような眼差しを向けられ、思わず視線を逸らす。松本さんは愛想笑いで対応してるけどベタベタと触りまくる黒岩さんにイライラする。


でも私にそんな資格なんてない。せめて優香さんみたいに女子力の高い綺麗な人だったら自信を持って邪魔できるのに。


19時半を過ぎてようやく林さんと理美が一緒にやってきた。そして堀部さんからは残業が終わらず不参加のメールが優香さんの元に届いた。


黒岩さんがいることに林さんも理美も戸惑いは隠せなかったけれど当の本人は悪びれる様子もなく、ずっとベタベタと松本さんに夢中になっていた。



結局、優香さんがどれだけ言っても黒岩さんは帰らない。気まずいまま、そして優香さんが超絶不機嫌なまま始まった同期会。


松本さんはどうして黒岩さんを連れてきたんだろう。松本さんは黒岩さんが好きとか?黒岩さんが松本さんを好きなことは見ていればわかるけれど。


こんな辛い時間をあと何時間も過ごしたくなくて煽るようにお酒を飲んだ。



「あのさ、ちょっと同期だけじゃないから言いづらいんだけど俺と鈴木、付き合ってるんだ」
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